GAUZINE





================================================ No.041 2003/03/20 ===

  W E B  D E S I G N E R S  M A G A Z I N E  G A U Z I N E

   [COVER] http://www.gaucho.com/gauzine/gallery/030320.html

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                        配信部数:5,762部
『GAUZINE』 No.041 のラインナップ
 ┃
 ┣『ショートムービー研究所』
 ┃ 「Commercials of the World」
 ┣『ちょっと知っておきたいコミュニケーションデザイン』
 ┃ 「アクセシビリティ/ユーザビリティ(2)行列ができる内科医院の話」
 ┣『データとデザインの素敵な関係』
 ┃ 「構造的データの変換」 
 ┗『編集後記』「ルーレットCM」

 
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『ショートムービー研究所』
  「Commercials of the World」 
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『ショートムービー研究所』は、ブロードバンド時代に対応していくスキル
としての「映像表現」について探求していく企画です。ここでは、
ショートフィルム、Flashアニメーション、CM、プロモーションビデオなど、
15秒〜30分くらいの短編映像を「ショートムービー」と総称することにします。


■ CMの多様な表現スタイル

15秒ないしは30秒で表現されるCM、いわゆるコマーシャル・フィルムは、
ショートムービーを考える上でも、ひじょうに多くの学ぶべき要素が含まれ
ていると思います。

「広告」としての機能をふまえて上でのCMは、時代とともにその表現方法
を多様化させ、さまざまなアイデアやスタイルで、見るものの興味と関心を
引いてきました。今回は、CMの表現方法を見ながら、情報伝達のポイント
のようなものを探っていければと思っています。


■ 海外のコマーシャル

「広告批評」という雑誌が毎年一回、「世界のコマーシャル」という特集で
カンヌ国際広告賞やクリオ広告賞など、海外の国際広告賞で賞を受賞した
CM作品をCD-ROMに収録したものを発行しています。
http://www.kokokuhihyo.com/magazines/back.html

4年目になる2002年11月号のCD-ROMに収録されたCM作品を見ていると、
海外と日本のCMの違いのようなものを強く感じます。どちらがすぐれて
いるとかいないとかいう問題以前に、その表現方法に明らかな違いがある
ことを感じます。

さりげないユーモアにあふれたシャレたなものから、こんなものを放送し
ていいのかな、という思うような過激なものまで、その表現方法は多彩で
文化や民族性の違いのようなものまでも感じさせます。
日本だとなかなか放送できないような海外CMを見るのは、ある種刺激に
はなるのですが、同時にそういった人の心を引きつける表現方法の背後に
ある暴力性のようなものも感じてしまいます。ここまでしないと、人は何
かに振り向かなくなってしまったのかな〜とか…。

それはともかくとしても、とりあえず昨年のカンヌ国際広告賞の受賞作を
ネット上の動画データで見ていくこととします。


■ カンヌ国際広告賞受賞CM

「CM-fan.net」の下記サイト
http://www.cm-fan.net/Cannes2/C02.html
にて、2002年カンヌ国際広告賞の主な受賞作品が紹介されています。

今回、グランプリを受賞したのは、ナイキの「TAG」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/G02.html
という作品です。いわゆる、鬼ごっこをするCMなんですが、ナイキの昨年
のテーマであった「PLAY = 遊び」を表現したものです。

ナイキの「TAG」と最後までグランプリを争ったのは、
XBOXの「シャンパン」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/G02.html
という作品ですが、これがなかなか過激な作品です。
過激すぎるがゆえ実は放送禁止になったとのこと。オチは、あえていいませ
んが、テーマは「人生は短い。もっと遊ぼう。」というもので、人間の人生
は、あっと言う間なので、XBOXでもっと遊ぼうよ、ということのようです。

金賞を受賞したリーバイスの「オデッセイ」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/G02.html
は、2人の男女が壁を突き破りながら、走り抜けていくものですが、
イギリスのコカ・コーラが「リルト」というCMで、イメージキャラクター
のおばあさん二人に、壁を突き破りながら走らせるというパロディCMを作
らせてほど話題になったようです。

銅賞を受賞した「クレイジーレッグ」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/B02.html
は、「マルコビッチの穴」のスパイク・ジョーンズの演出によるものです
が、異様な動きをする下半身と、全く普通の上半身の落差が笑えます。

個人的におもしろいな、と思ったのは、
銀賞を受賞した「ジョーズ」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/S02.html
というブラジルの百貨店のCMです。CDやDVDをめくりながら探すときに
ケースが当たる音がどこか聞き覚えのある曲のメロディになっているという
ものです。「ベートベン」「ジョーズ」「ミッション・イン・ポッシブル」
など誰でも知ってるような有名曲だからこそ、かろうじてわかる微妙な音づく
りに、さりげないセンスを感じさせます。

あと、最近日本でもブロードバンド系の通信サービスのCMで回線速度の遅さ
をパロディにしたものがありますが、銀賞を受賞した「教室」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/S02.html
という作品は、中国の少年の額に「Loading...」というローディングバーが
表示され、授業が終わってやっと質問に答えることができるという、
データ読み込みの遅さを笑いにした作品です。

あと、R指定の映画館などで流された、金賞の「犬の体位」
http://www.cm-fan.net/Cannes2/R02.html
というのがありますが、ここまで直接的でいいんだろうかと驚いてしまい
ます。18〜30歳向けのツアー商品のCMなので、こういうことらしいです。

いろいろ見ていると、「表現方法」としては、確かにおもしろいんですが、
個人的には、正直ちょっとどうなのかな〜と思うものもいくつかありました。
不快スレスレのものも、ある意味、見るものの心を揺さぶっているわけです
から「広告」として機能を果たしているという点で評価されるものなのかな
と感じました。

「表現」における好き嫌いの問題は、どんなメディアにおいても、常につき
まとう問題なのですが、それをあまり気にせず、表現者の勇気や潔さが発揮
された作品が、結局、人の心に届いているのかな〜、と感じさせる海外CM
作品群でした。

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★ CM関連サイト
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◆ CM-fan.net
┗ http://www.cm-fan.net/
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◆ CM Japan
┗ http://www.cmjapan.com/
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◆ CM 探索隊
┗ http://www.kageroh.com/cm_searcher/
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◆ CM DATABANK / CM総合研究所
┗ http://www.cmdb.co.jp/
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◆ CM @ Navi
┗ http://www.cmnavi.net/
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【PROFILE】 尾崎英明  [ GAUCHO ]
 http://www.gaucho.com/  mailto:gaucho@hal.ne.jp
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『ちょっと知っておきたいコミュニケーションデザイン』
「〜アクセシビリティ/ユーザビリティ(2)行列ができる内科医院の話〜」
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前回、サイトの「アクセスしやすさ」と「使いやすさ」は、他人の利益=自分
の利益という考えから出発できるかどうかが重要だという話をしました。

今回は、友人の歯科技工士さんから聞いた、ある内科医院を例にアクセシビリ
ティ/ユーザビリティを考えてみます。


■ 行列ができる内科医院

そこは、いつもお年寄りでいっぱいです。特に傑出した医療技術や、医療設備な
どがあるわけではなさそうですが、お客に支持されている、いわゆる儲かってい
る医院です。

■ いったい何がウケているのか?

入り口まで実際に行ってみました。まず目につくのは『大きな駐車場』と『玄関
へ続く広いスロープ』。ちょうど、お年寄りがゆっくりとスロープをつたって
入ってゆかれるところでした。玄関も『診療時間の文字は大きく』丁寧に書かれ
ています。

 ○ 行くのがおっくうにならない

のは容易に想像できます。さらに、院長先生は『白衣ではなく作務衣のような出
で立ち』。"ドクター"というより"お医者さん"といった言葉が似合うでしょう
か。

 ○ コワくない

お医者さん、です。看護婦さん達も常に声をかけてくれ、はじめて医院に訪れて
もほったらかされることもないそう。

 ○ まごまごしない

事実、友人のおばあちゃんも親しみやすいから通っているそうです。さらに続け
ます。診療の説明が平易な言葉でわかりやすいのは当然、休みの日にはみんなで
ハイキングに、なんてイベントもあるそうです。そうして待合ロビーでは集まっ
た方々にはかっこうの交流の場。

 ○ 居心地がよい

ので、また通ってしまう。行列ができるというわけですね。


■ サイトづくりにあてはめてみると。

ここで、サイトづくりに関することに翻訳してみましょう。

 ○ 行くのがおっくうにならない→アクセスに苦労しない
 ○ コワくない→好意をもってもらえる
 ○ まごまごしない→迷わない
 ○ 居心地がよい→気持ちよく使える

アクセシビリティ/ユーザビリティで問題にしていることと酷似しているものが
多いですね。もしかしたら「単にサービスがいい医院の話でしょ?」とお思いの
方もいらっしゃるでしょう。しかし、重要なのは『どういいのか?』、『何を
やっているのか?』の分析です。そこから、サイトの「アクセスしやすさ」と
「使いやすさ」へ応用できる視野やエッセンスが生まれてくるはずです。

最後に医院の特徴をひとことで言うと

 ★ おなじみさんはお年寄り。多くの方に喜んで通ってもらってます。

になります。他人の利益=自分の利益という図式も、相手が明確になってこそ、
ですね。アクセシビリティ/ユーザビリティの本質を見た思いです。

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【PROFILE】 井浦むつお  [ 有限会社ヒキダス ]
 http://www.hikidas.com/  mailto:iura@hikidas.com
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『データとデザインの素敵な関係』
  「〜連載第3回 構造的データの変換〜」
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これからのサイトは内容の更新・追加が、デザイナやプログラマでなくても
簡単にできるような設計を行わなければならない。そのためにはデータを
XMLで柔軟な構造で記述しようというのが前回までのお話。今回はそのデータを
HTMLに変換する手順についてお話します。

XML関連の技術はまだ、IE5以降などブラウザに条件があったり、開発環境として
いいソフトが無いなど、本格的に扱うにはまだ時期尚早の感もありますが、
新しいWebコンテンツ作成の方法論について、皆さんと一緒に考えていきたいと
思います。XML、XSLT、SVGを全6回の連載で取り上げる予定です。

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■ メルマガとホームページ

メルマガの発行も大変ですが、その後にHTML化する作業も意外と面倒なもの
です。メルマガは複数人で記事を書いていても、ホームページ化する場合には
改行を整えたり、リンクを張ったりしなければなりません。また場合によって
は同じ原稿から携帯や印刷用のWord書類をつくらないといけない人もいるかも
しれません。1記事1記事を手動で変換したとしても、もし元原稿にミスがあった
場合、デザイン適用したもの直さないといけません。これでは1つのミスが数倍
の労力になってしまいます。

元原稿(テキスト)→ メルマガデザインを適用
         → ホームページデザインを適用
         → 携帯サイトデザインを適用
         → 印刷用デザイン適用(Word)

元原稿を4つ形式に自動変換できるならば、毎回の労力はかなり減ります。
ルーチンワークは可能な限り自動化というのがシステム化の基本です。

■ メルマガのXML化

XMLはCSVと違って構造を柔軟に表現することができます。例えば前回の僕の
GAUZINEの記事をざっくりXML化するとこんな感じで表現することができます。
http://www.datasection.com/~shun/gauzine/02.xml

IEでXMLファイルを開くとブラウザの左サイドにマイナス記号「-」がついて
います。試しに
左のマイナス記号をクリックすると以下のように 見えるはずです。(Macではどう見えるかわかりません。ごめんなさい) これはarticleタグを一時的に閉じた状態で見ることができます。 <?xml version="1.0" encoding="euc-jp" ?> - <gauzine>  <date>2003-02-20</date>  + <article> </gauzine> gauzineというタグにはdateとarticleという2つの要素が存在することを表現 しています。同様にarticleの下にはtitle,subtitle,description,item,profile の5つの要素があります。itemやprofileの下にもそれぞれ要素が存在します。 gauzineの下のarticleの下itemは段落を示し、必ず段落タイトルと文章が 入っています。 データの構造化とはこのように一定のルールを決めるということです。この ルールには慣習はありますが、基本的にその人が必要と思ったルールで勝手に 定義してしまっても構いません。 最初に決めたルールにのっとってデータを構造化しますが、複数人で作業する 場合にtitleタグが必須なのに担当の人の勘違いで忘れてしまったら困ります。 それはDTDやRELAXなどのスキーマでXMLの構造が正しいかどうかのチェックを 行うことができます。また、作成したXMLデータを他の分野のデータと混ぜて 使用する場合、ルールも混じってしまわないように名前空間を使用します。 この2つはここではこの程度の紹介に留めます。本格的にXMLでシステム構築 する場合には使うことになるでしょう。 ■ XML→HTML変換にXSLTを使う XMLにレイアウトを適用させるにはXSLTを使用します。XSLTとは共通のタグの ルールの元にXMLを違う形式のXMLに変換することができます。XSLT自身もXMLで 記述されています。if文や繰り返し処理など簡単なプログラムのようなことも 可能です。 前回のGAUZINEのメルマガはここで公開されています。 http://www.gaucho.com/gauzine/40/index.html このHTMLに先ほどのメルマガXMLを変換してみることにします。 XSLTはこのように書きました。XSLTのタグの細かな説明は次回少し触れますが、 見かけ上は完全なXML書式です。 http://www.datasection.com/~shun/gauzine/02.xsl IEでは元のXMLにXSLTを読み込む一文を加えるとブラウザが動的にXMLの変換を 行います。変換されたページはこちら。 http://www.datasection.com/~shun/gauzine/02a.xml ソースの表示を行うと中身のデータは最初に準備したメルマガXMLが表示されます。 つまり、ライターが毎回このXML形式で編集者に記事をおさめれば、編集者は それをXSLTにかけるだけでHTMLを自動的に生成することができるのです! 素敵だと思いませんか? 次回はXSLTについてもう少しお話します。 ---------------------------------------------------------------------- 【PROFILE】 池上俊介 [ データセクション株式会社 ]  http://www.datasection.com/  mailto:shun@datasection.co.jp ----------------------------------------------------------------------   ====================================================================== 『編集後記』   「ルーレットCM」 ====================================================================== 最近知ったのですが、「ルーレットCM」というものがあるそうです。 以前、「コラボレーションCM」といって、永瀬、布袋コンビが何社かの スポンサーをまたいで登場するCMがあったと思いますが、今回は、 浅野忠信が、前半ほぼ同じ映像で、最後の6秒でスポンサーがかわるという 「ルーレットCM」というものに登場しています。 http://www.cmnavi.net/index_topics1.html スポンサーは、永谷園、金鳥、森永製菓、ミスタードーナツ、ツムラの5社 が参加しており、2003年1月〜3月まで放送されるとのこと。 そういえば、先日、浅野くんのミスタードーナツのCMかと思って見ていた ものが、最後でツムラのCMに変化していたのは、ちょっと驚きました。 最初、「こんなのありなの?」と思いましたが、これもひとつの新しい実験 なのだな、と納得しました。 1本分の制作費を各社が出し合うことで予算節約になり、広告露出量も5社分 として高まる、という相乗効果を狙った新しい試みのようです。最後に何が でてくるのかわからない楽しみが、「ルーレットCM」と呼ばれる所以かと 思いますが、そういう意味ではおもしろいのかも。 演出は、サッポロ黒ラベルのCMを手掛けた中島哲也ディレクター。 キャラクター、音楽、構図が独特なので、結構印象に残るCMです。 最後までご覧になっていただき、ありがとうございました。 次回は、2003年4月20日発行の予定です。 ====== WEB DESIGNERS MAGAZINE 『GAUZINE』 ==========================  発 行    GAUZINE NET  [ http://www.gaucho.com/gauzine/]  編 集    尾崎 英明  [ mailto:gaucho@hal.ne.jp ]  登録・解除  [ http://www.gaucho.com/gauzine/home.html ]   Copyright(C) 2003. GAUZINE NET. All rights reserved. ======================================================================



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