GAUZINE




================================================ No.018 2000/06/14 ===

  W E B  D E S I G N E R S  M A G A Z I N E  G A U Z I N E

   [COVER] http://www.gaucho.com/gauzine/gallery/200614.html

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                        配信部数:5,700部
『GAUZINE』 No.018 のラインナップ
 ┃
 ┣『映像作家研究ファイル』「デイビッド・フィンチャー」
 ┣『CREATORS INTERVIEW』「EIJI OGURA」
 ┗『BOOKMARKS』「ナビゲーションが斬新なサイト」

 
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『映像作家研究ファイル』
  WEB制作者のための映像制作入門/鑑賞編 vol.6
  「挑発する映像〜デイビッド・フィンチャー」 
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『映像作家研究ファイル』は、WEB制作において今後増えていくことが予想さ
れる Flashムービーやストリーミングビデオなどの「動画・映像コンテンツ制
作」のヒントになるものを模索・研究していこうという主旨の企画です。


今回は、「セブン」「ファイト・クラブ」など、いろいろな意味で問題作を発
表しつづけているデイビッド・フィンチャーをご紹介致します。

■デイビッド・フィンチャーの略歴
┗ http://us.imdb.com/Bio?Fincher,+David

1963年、アメリカ・コロラド州生まれ。
スーパー8で映画を撮っていた高校時代を経て、ルーカス・フィルムと世界最
高のSFX工房「ILM」に入り、「スターウォーズ/ジェダイの復讐」(83) の
ゴー・モーション・フォトグラファーと「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」
(84) のマットペインティングを担当。

1986年、24歳のとき「ザ・ロック」「アルマゲドン」のマイケル・ベイ、
「コン・エアー」のサイモン・ウエストともに「プロパガンダ・フィルムズ」
を共同で設立し、ミュージック・ビデオ、CMなどの制作を手掛ける。
手掛けたミュージシャンは、ローリング・ストーンズ、マドンナ、マイケル・
ジャクソン、エアロスミス、スティーブ・ウィンウッドなど。
CMのクライアントは、ナイキ、リーバイス、コカコーラなど、超一流の企
業が名を連ね、映像業界で一躍注目を集める存在となる。

映画監督としての、デビュー作は、「エイリアン3」(92) で、その後、
「セブン」(95) 「ゲーム」(97) 「ファイト・クラブ」(99) と、話題の作品
を発表しつづけている。次回作は、アーサー・C・クラーク原作の
「Randezvous with Rama」、ジェームズ・エルロイ原作のハードボイルド
「Black Dahlia」が予定されている。
 ┗ http://us.imdb.com/Name?Fincher,+David

■MTV、CM監督時代

ミュージック・ビデオやCM監督時代のフィンチャーの作品は、今となっては
なかなか観ることができませんが、いくつかタイトルがわかっているものもあ
るので、リストアップしておきます。昔録画したMTVのビデオとかひっくりか
えせば、どこかに残っている方もあるかと思います。

 ・「ラブ・イズ・ストロング」ローリング・ストーンズ
 ・「ヴォーグ」「エクスプレス・ユアセルフ」マドンナ
 ・「フー・イズ・イット」マイケル・ジャクソン  
 ・「ジャニーズ・ゴット・ア・ガン」エアロスミス  その他多数

CMのクライアント
 ・ナイキ
 ・リーバイス
 ・コカコーラ
 ・バドワイザー

「デイビッド・フィンチャー/MTV・CM監督時代作品集」
とかのDVDが発売されれば結構売れる(?)と思うんですが、無理かな?


■デイビッド・フィンチャーの作品群

フィンチャーの映画監督としてのこれまでの作品は次の4本です。

「エイリアン3」(1992年)
「セブン」(1995年)
「ゲーム」(1997年)
「ファイト・クラブ」(1999年)

リドリー・スコットの「エイリアン」、ジェームス・キャメロンの
「エイリアン2」につづいて、「エイリアン3」の監督に抜擢されたデイビッ
ド・フィンチャーですが、「エイリアン3」は決して成功した作品とはいえま
せんでした。本人も、インタビューではっきり「エイリアン3」は偉大な失敗
作だ、と認めています。しかし、これには理由があります。まわりから期待さ
れて監督に抜擢されたわりには、実際のところプロデューサー側のほうが主導
権を握って制作が行なわれたため、フィンチャーの思うような作品が創れなか
った、という背景があるようです。完成したときには、フィンチャーは「これ
は俺の作品じゃない。」と言うほど全くかけ離れた次元のものに仕上がってい
たとのこと。とはいえ、「エイリアン3」のスピード感やスタイリッシュの映
像感覚などは、やはりフィンチャーらしさが随所に発揮されていたと思います。
ただ、総合的に見ると、決して前2作を越える作品にはならなかったわけです。

「エイリアン3」のショックで、一時映画業界から身をひいたフィンチャーで
すが、3年後の「セブン」では、また違う形で大きな話題をつくりました。
カイル・クーパーによる斬新なタイトルバック、異常きわまりない連続殺人、
雨、影、日常のノイズなどを多用した居心地悪い映像描写、そして、まったく
救いようのないエンディング。あらゆる意味で観客に衝撃を与えた作品でした。
「道徳的でない」酷評した評論家もいましたが、興業的にもそれなりの成功を
おさめています。

「セブン」について、フィンチャーは
「あれは、自分がかかわる前から、連続殺人鬼の映画だったよ。」
「脚本に書かれたことを、そのまま映像化したに過ぎない。」
「死後5日経った死体のある部屋にはいるとき一番耐えがたいのは何か
 わかるかい? 恐怖ではなく悪臭なんだよ。」
「ぼくらは徹底してディテールにこだわったよ。」

観客をとことん不快な気分にするのは、すべてフィンチャーの計算であった
ことが、それらのことばからもよくわかります。

「ゲーム」に関しては、興業的には今ひとつだったようですが、フィンチャー
のスタイリッシュな映像センスはさらに洗練され、スタッフの撮影・編集テク
ニックも進化し、つづく「ファイト・クラブ」で全開します。


「ファイト・クラブ」に関しては、雑誌とかいろんなところで紹介されている
ので、そんなに詳しく説明する必要もないと思いますが、フィンチャーがプロ
デューサーに言ったことばを借りれば、
----------------------------------------------------------------------
「これはストーリーを追っかけるだけの映画ではない。」
「観客の頭の中にダウンロードされる映画なのだ。」
----------------------------------------------------------------------
という表現がまさに的を得てるような気がします。

観客は、冒頭からいきなり「情報の洪水」を浴びせかけられ、しだいに
「ファイト・クラブ」の世界に連れていかれます。「暴力」「狂気」「笑い」
をからませながら、「破壊」と「再生」の結末まで、観客の脳の中に映像が
ダウンロードされ、観終わったあともなぜかあとをひき、いろいろ考えさせら
れてしまいます。そう、強烈なメッセージが頭に中に無意識のうちにダウン
ロードされてしまっているため、アンインストールでもしない限り、なかなか
忘れられないのでしょう。もちろん、最初からダウンロードを拒否している
人は別にしても、普通に観てたら知らないうちに体や意識のどこかに何らか
のメッセージや情報がはいりこんできている感じです。

俳優の田口トモロヲ氏は「ファイト・クラブは大傑作!!」と絶賛しています。
一方、「マグノリア」の監督であるポール・トーマス・アンダーソンは
「癌を冗談のネタにするなんて最低!!」といっています。こういう賛否両論
が起こるのもフィンチャー作品の特徴ですね。


■質感やディテールのこだわり

「ファイト・クラブ」をご覧になった方は、あのポスターの「石鹸」の秘密は
もうご存じかと思いますが、あの石鹸の原料をある場所から盗みだすシーンで、
ビニール袋に入ったその石鹸の原料(笑)が、金網に引っ掛かってこぼれ出すシ
ーンがあるんのですが、おかしいやら気持ち悪いやら、なんともいえない印象
的なシーンでした。また「セブン」の肥満男の殺害現場でトマトソースにゴギ
ブリがうようよしてるシーンも吐きそうなほど気持ち悪い描写でした。

フィンチャーは、こういった独特の質感やディテールの表現にかなりのこだわ
りを持っているようです。わりとさらっと見せてるわりには、強烈な印象に残
してしまう描写テクニックはかなりのものです。


■サブリミナル映像

「ファイト・クラブ」の中で、ブラッド・ピット演ずるタイラー・ダーデンが
映画館のアルバイトをしているときに、家族向けファミリー映画のフィルムに
一瞬だけポルノ映画のワンシーンを挿入する、というイタズラをする場面があ
るのですが、それと同じようなことを実際フィンチャーもやっています。

パンフレットを読んであとでわかったのですが、「ファイト・クラブ」のエン
ディングの爆破シーンで巨大な○○○が一瞬挿入されているらしいです。興味
のある方はビデオで確認してみて下さい。スロー再生にしてやっと確認できま
す。また、エドワード・ノートンがプラッド・ピットに出会うまでにも、4コマ
のプラピのサブリミナル・ショットが挿入されています。

また、「セブン」のラスト近くでも、プラッド・ピットがケビン・スペイシー
を撃つ直前に、グウィネス・パルトロウの顔のアップが一瞬映っています。
こういった遊びや仕掛けも、フィンチャーならではのビデオ・ユーザーを楽し
ませるためのある種のサービス精神なのでしょうね。

それにしても、「セブン」のケビン・スペイシーも、「ファイト・クラブ」
のエドワード・ノートンも、歴史に残る名演だったと思います。二人とも、
デ・ニーロ以降、最も才能あるカメレオン俳優でしょう。


■挑発する映像の本質

またインタビューで、フィンチャーはおもしろいことを言っています。
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「ぼくの映画を好きだなんて人には、会ったことないからね。(笑)」
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もちろんジョークも入っているとは思いますが、このコメント、結構フィン
チャー作品の本質をついているような気がします。

もし人から、「デイビッド・フィンチャーの作品って好きですか?」
と質問された場合、やはり自分も「う〜ん?」と考えてしまうような気がします。
確かに、「セブン」をはじめて観たときには「なんちゅー映画だ」と思ったし、
「ゲーム」を観たときには「ホント悪い冗談だよね」とか思ったり、なんとい
うか決してあと味がいいわけではなく、フィンチャーの仕掛けた「トラップ」
や「フェイク」に見事ひっかかった「くやしさ」のようなものが残るからかな、
と自己分析してます。でも、それってフィンチャーの思うツボなのであり、
フィンチャー・マジックに引っ掛かった素直な観客の思いなのかもしれません。

ですから、フィンチャーは決して観客から好かれようと思って映画を創ってい
るわけではないのだと思います。人間の心の奥にあるダークな側面を挑発的な
映像で映しだしながら、本当はその背景にある社会環境や人間関係といった現
代のかかえている問題や矛盾をブラックな笑いとともに伝えようとしているよ
うな気がします。しかし、フィンチャーの映像表現があまりにもスタイリッシュ
で見事なため、その表層部分の描写のみが強調され、いろいろと物議をかもし
だしているのではないかと思います。なにせ、フィンチャーは「セブン」を
「ある種のコメディ作品」と言っているくらいですから。

ブラッド・ピットがインタビューで言ってたように、もしデイビッド・フィン
チャーが、故スタンリー・キューブリックのやり残したことを引き継ぐ映画監
督だとしたら、本当に観客から理解されるにはもう少し時間がかかるのかもし
れませんね。

デイビッド・フィンチャーは、今後もきっといろんな意味で観客を「挑発する
映像」を創りつづけてくれることでしょう。次回作も期待したいです。


★ David Fincher 関連サイト
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◆「David Fincher」
┣ http://us.imdb.com/Name?Fincher,+Davidhttp://us.imdb.com/PGallery?Fincher,+David  (Fincherの写真あり)
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◆「セブン」タイトルバックQT
┗ http://www.imaginaryforces.com/ 
----------------------------------------------------------------------
◆「淀川長治の銀幕旅行:ゲーム」
┗ http://www.sankei.co.jp/mov/yodogawa/98/980106ydg.html
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◆「ファイト・クラブ」
┗ http://www.foxjapan.com/fightclub/
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『CREATORS INTERVIEW』
  WEB制作に関わるクリエイターの方々へのインタビュー
   「EIJI OGURA」 http://www.o-graphic.com/
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◆「CREATORS INTERVIEW #006〜EIJI OGURA」

第6回目のゲストは、大阪在住のグラフィック・デザイナーである
「o-graphic design room」の小倉栄二さんをご紹介致します。

小倉さんとは、ちょうどわたしがホ−ムペ−ジをつくりはじめた1996年ごろ、
CMディレクターの鈴木伸一さんのサイト
http://www.cyborg.ne.jp/~sin/  (#現在 リンクコーナーは終了してます)
にリンクしてもらった「リンク友達」がきっかけで知り合いました。

小倉さんの制作されたシンボルマークやロゴタイプの数々を拝見して、プロの
方はやっぱり違うなーと感動して、メールを出し、リンクをさせていただきま
した。プロフィールを拝見すると自分と同じ年代だったもので、親近感がわ
き、その後もメール、ML等で交流させてもらってます。

今回は、シンボルマークやロゴタイプの重要性について、いろいろお話をおう
かがいいしました。

尚、「デザイン辞典」によると、

・ロゴ(logo)…社名、商品名を図案化した文字。
・ロゴマーク(logo mark)…トレードマーク、商品名、企業名等のマーク。
・ロゴタイプ(logo type)…社名、商品名等の文字をデザイン化したもの。

とのことです。ご参考までに。


#以下、[gaucho] はわたくし、[OGURA] は小倉さんのコメントです。
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[gaucho]
小倉さんの場合、グラフィックデザインの中でも、特に会社やお店の「顔」と
もいえる、シンボルマークやロゴタイプなどを多く手掛けられていますが、会
社やお店のイメージやコンセプトをたったひとつのマークや文字で表現するわ
けですから、デザイン以前のリサーチやコンセプトづくりというものには、か
なり時間がかかると思いますが、そのあたりでご苦労されている点があれば、
お聞かせ下さい。

[OGURA]
デザインの方向性を決めるために、リサーチとコンセプトづくりは最も重要と
いえます。実際のデザインワークよりも頭を悩ませ、時間を費やすのもこの作
業です。具体的には、企画プロダクションとスクラムを組んで、可能な限りの
プランを提案します。例えば会社のロゴマークであれば、資料となり得るもの
はより多く収集します。これはかなり大変な作業でしたが、今インターネット
のおかげで居ながらにしてある程度の情報を得られるようになりました。そし
て地域性も考慮して、個性を表現することも加味します。この点は個人差があ
り面白いコンセプトに発展する場合があります。ネーミングももちろん重要な
要素で、ネーミングのイメージから、できる限りのラフデザインを数日缶詰状
態で制作するときもありました。ロゴマークデザインだけには限りませんが、
「苦労」はこれらの作業の時間的な制約が一番にあげられます。

コンセプトワークを進行しながら、ラフデザインに入りますが、時にはそのラ
フの中からイメージが湧いて新しいコンセプトが生まれることもあります。本
来は逆なのですが、まだ白紙の段階ではかなり有効です。

もう10年くらい前でしょうか、CI(コーポレート・アイデンティティ)ブー
ムで一気にロゴマークの必要性が認知され各企業で導入、そのため今ではシン
プルなマークは必ずどこかに存在しています。デザイナー側としては「いかに
個性を表現し、かつ印象的に、そしてシンプルに」を目指していますので、ど
んどん困難になっていくことでしょう。

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[gaucho]
小倉さんの場合、印刷媒体だけでなく、レストランや美容院とかのショップや
スポーツ施設、商業施設などのロゴも手掛けられていますよね。
http://www.o-graphic.com/pages/frame_log.html

例えば、「なんばウォーク」のロゴ
http://www.o-graphic.com/pages/06_log_est.html
とか、大阪/難波の地下街を歩いていたら、ホントあちこちで広告看板を見か
けるのですが、自分の創ったものがそういう形で「街の一部」になっていると
いうのはどういった心境でしょうか。自分だったら、かなりうれしいと思うの
ですが。

[OGURA]
私もかなりうれしいです!看板の前で思わず記念写真でも撮りたくなってしま
うほどの喜びです。数ヶ月間のデザイン制作の日々はこの一瞬で報われる...
そんな気持ちです。冷静さを取り戻すと一般の人々の反応が気になります。看
板が設置されオープンした当時は何度も現場へ向かい通い行き交う人たちを観
察したものでした。ある日地下鉄御堂筋線の車中で高校生が「なんばウォー
ク」の話をしていました。もちろんロゴマークの話ではありませんが、おもわ
ずニンマリ。テレビCFに至っては、まだ1歳の我が子に自慢する始末です。
ロゴマークに関わるいろいろな出来事が良い方向に流れることを願っています。

「なんばウォーク」のデザインのフォルムには東西に走る「通り」と南北に走
る「筋」を織り込んで人の流れと合流を表現しています。カラーリングは伝統
を意識したもので情熱・活気を意味しています。
それから、ほとんどのデザイン制作で言えることですが、デザインが完成する
までにはいろいろな方々のご意見がとても支えになっています。

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[gaucho]
シンボルマークやロゴタイプを創る場合、その形や文字の太さなどの「造形」
的なものと同時に、その「色」もかなり重要だと思うのですが、「形」と「色」
のバランスをとる上で、特に注意されてることがあればお聞かせ下さい。

[OGURA]
視認性・可読性・第一印象の3つを基本にデザインします。また色については
コンセプトを重視して決めますが、サイン展開が重要な場合には、隣接する類
似施設などを考慮して決める場合もあります。ケースバイケースですが、サイ
ン用に若干色合いを変えたりロゴのボリュームを変えたりといった微妙な調整
もあります。

配色で注意していることは(これもケースバイケースです)複数色で表現する
場合に、なるべく上部が重く感じないようにしています。また繊細なロゴには
はっきりとした色使いなども必要かもしれません。「形」と「色」のバランス
は、企業用ロゴマーク、商品用ロゴマーク、最近ではWEB用ロゴマークなどが
ありますが、いづれもコンセプトを基本にセッティングしていきます。「この
ロゴにこの色は?」と感じるときもありますが、コンセプトを考えるとその配
色がベストであったことに反省することも...。あとは微調整をしながら決め
ていきます。

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[gaucho]
シンボルマークやロゴタイプを制作される場合のツールについて教えて下さい。
やはり、Illustratorがメインになりますか。

[OGURA]
メインは2つです。1つはIllustrator、もうひとつはアナログですが、スケ
ッチブックです。まずは手描きのデザインから入ります。私の場合は、イメー
ジをそのままダイレクトに形にする場合とても重要です。それに長年このスタ
イルでデザインしてきましたので、変えることができません。Illustratorは
カンプワークから使用します。

マック導入を決めたのもIllustratorの登場ですから、かれこれ10年以上に
なりますでしょうか、飛躍的な作業環境を手に入れた実感をいまも憶えていま
す。しかし当時は不安もありMacSEとNTX-Jの組み合わせで作業しながら、並行
して烏口と定規でフィニッシュ作業、と悶々としたデザインワークの日々でし
た。出力屋さんにも恵まれ良心的な対応をしていただいたのが何よりでした。
はたしてこんなものが仕事に使えるのだろうか?と。
そして現在スケッチ以外ではほぼすべてに使っています。

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[gaucho]
WEBサイトの場合にも、サイトのイメージや雰囲気を伝えるものとして、シン
ボルマークやロゴタイプが重要になってくると思うのですが、印刷媒体や広告
看板などと違って、限られた大きさのものをモニター上で見せるわけですから、
その表現方法も微妙に変わってくるはずですが、WEBサイトにおけるシンボル
マークやロゴタイプについては、どのようにお考えですか。

例えば、WEB独自のサービスを展開する場合、まずドメイン取得が可能かどう
かをリサーチしたあと、サービス名を決定して、ロゴを制作していく、という
流れも今後増えていくと思うのですが、そういった場合のロゴ制作のポイント
のようなものがあればアドバイス願います。

[OGURA]
新しい媒体としてWEBサイトにおける表現方法も考慮しなければならない時代
になってきました。今までのロゴマークデザインに動的要素や立体的表現など
デザインバリエーションが可能になってきたわけですね。どちらかといえば映
像的表現でしょうか。サービス名などの場合ですとかなり「遊び」が可能では
ないかと思います。

資料収集のためにいろいろなWEBサイトを見て回ると、やはりトップページの
印象がとても重要であることを再認識させられます。導入ページの完成度を高
めるためにはレイアウトも含めてインパクトのあるロゴタイプやシンボルマー
クが必要だと思います。商用目的のサイトの場合は、どんな環境に置いても軽
快に表示することが大切でそう言った意味では一番アピールしたい「サービス
名」のロゴはまず最初に現れて欲しいですね。テーブルタグ中に置かないこと
も重要かもしれません。また各ページにも入れていきたいですから、小さくな
ってもしっかり表現できるものにしたいですね。

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[gaucho]
本日は、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

[OGURA]
正直なところわたしは「WEB制作に関わるクリエイター」としては皆様にお伝
えできるような情報が少なく申し訳なく思っています。にもかかわらずこのよ
うな発言の場をいただきましたことに深くお礼を申し上げます。
gauchoさん、こちらこそありがとうございました。

[gaucho]
WEBにおけるシンボルマークやロゴタイプの考え方も、基本的な部分ではそ
うかわらないと思います。「視認性・可読性・第一印象の3つ」はどんなメ
ディアにおいても重要な要素だと思います。そういった意味で、小倉さんの
お話はとても参考になりました。きっと、読者の方もそう思っていただいて
いると思いますよ。ホントありがとうございました。

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★ EIJI OGURA 関連サイト
┗「o-graphic design room」 http://www.o-graphic.com/
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『BOOKMARKS』
 「ナビゲーションが斬新なサイト」
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◆ナビゲーションが斬新なサイト

今回は、「ナビゲーション」が斬新でおもしろいサイトをご紹介します。
立体的だったり、地図的だったり、使いやすいかどうかは別にしても、斬新な
表現のものをいくつかリストアップしてみました。

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★ Smartmoney - Map of money
┗ http://www.smartmoney.com/marketmap/
証券市場の変動を色とマップで表現した斬新なナビゲーション。
----------------------------------------------------------------------
★ sinnzeug
┗ http://www.sinnzeug.de/
ジャンプしたあと、それぞれの点が線で結ばれていくさまは、まさに蜘蛛の巣
のごとく「WEB」的。Shockwave要。
----------------------------------------------------------------------
★ Lufthansa Systems Network
┣ http://www.lhsysnet.com/_fr_home.htmhttp://www.pob.de/_fr_home.htm
Javaを使った3Dナビゲーション。VRMLな操作感がなかなか心地良い。
----------------------------------------------------------------------
★ Fork Unstable Media
┗ http://www.fork.de/
上のサイトを作ったドイツのデザイン会社。やはり独特のナビゲーション。
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★ Smithsonian without walls
┗ http://www.si.edu/revealingthings/load-index.html
これまたJavaを使ったすごいナビゲーションが登場。
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★ Dynamic Diagrams
┗ http://www.dynamicdiagrams.com/
「Map from this page」をクリックすれば、サイト構造を視覚化した
Javaアプレットが見れる。
----------------------------------------------------------------------
★ TRANS CONTINENTS GALVANIZE
┗ http://www.trans813.com/galvanize.html
JavaScriptによる「横スクロール」という手法。
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『編集後記』
 「2時間の体験」
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今回ご紹介したフィンチャーの「ファイト・クラブ」は映画館で2回観て、
今回もう一度ビデオで見直してみたのですが、やはり伝わってくるものは全く
違いました。もちろんストーリーがわかってしまっているということもありま
すが、こういった「体感的」な作品は特にビデオで観るのと映画館で観るのと、
あたり前のことですが伝わり方がまったく異なります。「頭の中にダウンロー
ドされる」という感覚も映画館の大画面・大音響で観たり聴いたりすることを
前提にした話なので、ビデオだとちょっとわかりづらい感覚かな? と思いまし
た。まったく未知のストーリーを映画館で先入観なしに観る、というのが最も
強列な印象を残す鑑賞の仕方であり、まさにその「2時間の体験」こそが貴重
なのだな〜、とあらためて認識しました。気になる作品はなるべく劇場で観て
おきたいものです。

次回発行は、7月12日(水)の予定です。
最後までご覧になっていただき、誠にありがとうございました。

====== WEB DESIGNERS MAGAZINE 『GAUZINE』 ==========================
 発 行    G A U C H O  [ http://www.gaucho.com/ ]
 編 集    尾崎 英明  [ mailto:gaucho@hal.ne.jp ]
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